BNC−3E バンシー BANSHEE |
背景
バンシーはマッキー(100トン)やエンペラー(90トン)と同時代の、初期の設計のメックです。バンシーは新しく設計されるメックに対して、超重量級で近接戦闘に持ち込めるだけの機動力を持ったメックとして設計されました。そのため、非常に火力が低いという欠点はあるものも、他の王家メックと違い、桁違いな数が製造されました。星間連邦は5000機ものバンシーを製造し、そのうち1/3が現在も稼動しています。これほど多数のメックが製造され、稼動しているというのは、重量級以上では異例のことです。
アトラスと同様「死神の顔」型の頭部が備え付けられ、スターシールド式装甲が張られており、印象的な外観を与えていますが、現在ではかえってそれが貧弱な印象を与えてしまっています。
このバンシーの試みは失敗し、もっとバランスのいいマローダー(75トン)やウォーハンマー(70トン)にその地位を取って代わられてしまいました。戦場において、下手をすればライフルマン(60トン)にすら負けてしまうのです。そのため現在では二線級の機体となってしまいました。
仕様
機動力 | 4/6/0 | 9’530’854CB |
放熱能力 | 16 | |
装甲 | 240 | |
武装 | 名称 | 装備位置 |
AC5 | 左胴 | |
弾薬(AC5)1t=20射 | 左胴 | |
PPC | 右胴 | |
小口径レーザー | 頭部 |
一般戦術
バンシーは41トンもの重量がある高出力のGM380エンジンによって歩行MP4をほこっています。しかし残念ながら、このためにエンジン重量が機体重量のほとんどを占め、武装は貧弱きわまりないものとなっています。しかも重量にものを言わせた格闘戦に持ち込むと、PPCもAC5も最低射程を割ってしまい、命中が期待できなくなるというていたらくです。
装甲も機体中枢も厚いのでそれなりに集中砲火にも耐えます。高台など有利な地形を占拠して、支援機に徹しましょう。
装甲の張れる限界から見ると薄いように見えますが、絶対値としてみた場合はきわめて厚い装甲といえます。それに加えて重量分の機体中枢があります。とても打たれ強いメックと言えるでしょう。
対重量級以下の戦術
95トンというメックとしてはほとんど限界に近い重さがあるのですから、それなりの戦闘力があると言いたい所です。しかし下手をすると重量級メックにすら遠距離射撃能力で負けてしまいます。重量がある分、高い装甲と機体中枢で攻撃力の低さを補っていると言えなくもないですが。
バンシーの近距離射撃能力は皆無です。もし近距離戦になったなら、高機動力と重量を活かした格闘戦に活路を見出すしかないでしょう。
対強襲級の戦術
重量の割にバンシーの戦闘能力は低く、とても強襲級に敵することはできません。高機動力といっても95トンもあるので軽量級や中量級のような戦法もとれません。背後に回ることもできず、一方的に打ち負かされ、蹂躪されるのがおちでしょう。あくまでもPPCとAC5で支援機の役目を負い、決戦は他のメックに任せましょう。1対1では戦いに挑むべきではありません。
BNC−3S バンシー BANSHEE |
背景
これだけ数の多い機体です、各王家はバンシーの改良にいそしんできました。なかでも最大の成功を収めたのはシュタイナー家(3020年代の継承武王。現在のシュタイナー=ダビオン家の前身。)です。
BNC−3Sはエンジンをより軽量の285ピットバンに換えることによって、多くの重量を武装と放熱機に回せるようにしたバージョンです。遠距離では2門のPPC、近距離では4門の中口径レーザーとオートキャノン10、SRM6が重量にふさわしい強力な火力を供給します。
装甲の張れる限界から見ると薄いように見えますが、絶対値としてみた場合はきわめて厚い装甲といえます。それに加えて重量分の機体中枢があります。とても打たれ強いメックと言えるでしょう。
仕様
機動力 | 3/5/0 | 8’952’645CB |
放熱能力 | 21 | |
装甲 | 240 | |
武装 | 名称 | 装備位置(※) |
AC10 | 左胴 | |
弾薬(AC10)2t=20射 | 左胴 | |
PPC | 右胴 | |
PPC | 右胴 | |
2×中口径レーザー | 左腕 | |
SRM6 | 右腕 | |
弾薬(SRM6)1t=15射 | 右腕 | |
小口径レーザー | 頭部 | |
小口径レーザー | 胴中央 | |
中口径レーザー | 左胴(背面) | |
中口径レーザー | 右胴(背面) |
一般戦術
遠距離ではPPC2門、近距離ではAC10、中口径レーザーとSRM6という使い分けになります。走ってこの射撃を行ってもわずかしか発熱しません。しかも21点も放熱能力があるので、少し射撃を控えるだけで急速に冷却されます。
どの距離でも有効に戦える、どんな戦い方でもできるメックといえるでしょう。高台を取って支援機を演じるだけの遠距離能力と装甲があります。また、近接戦を行って、強力な火力と格闘能力を振るうこともできます。水地に入ればPPC2門に加えてAC10も射撃できるようになります。
対重量級以下の戦術
近接戦闘力、遠距離戦闘力、全力戦闘持続能力(装甲、放熱能力、弾薬)。どれをとっても重量級以下とは互角以上に渡り合えるはずです。わずかにACの弾薬(1トン10射)の少なさが不安要因となっているだけです。
大軍に駆々たる戦術など不要です、正面から撃破してしまいましょう。
対強襲級の戦術
BNC−3Sは非常にバランスのよい機体です(悪く言うと芸のない機体ですが)。どの距離でも戦える機体ですので、相手よりも自分の火力の方が高くなる距離を見つけて戦いましょう。もっとも、エンジンの出力を落としているため、距離の選択権はあまりないかもしれませんが。