メック解説&運用(45t)

  コモド   ビシャモン




 3距離は死の距離。
3050年代
KIM−2 コモド KOMODO

背景
 中心領域の戦士たちにとって、エレメンタルほど厄介な相手はいません。ドラコ連合は捕獲したエレメンタルの解析により、エレメンタルへの対策としてこのメックを開発しました。コモドの名は生きた化石で恐竜の生き残りのようなトカゲ、コモドドラゴンに由来します。
 最大時速87.1km、ジャンプ能力は150mにも達し、一瞬にしてエレメンタルの1個スターを全滅させるだけの火力とそれを支える放熱能力を持ち、またAMSがエレメンタルの両肩の三角から発射されるSRMからコモドを守ります。
 多くのメックが多目的用に作られているのに対し、コモドはエレメンタルを狩ることのためだけに設計されています。そのため、エレメンタルのいない戦場ではただの標的となってしまうこともあります。

仕様
機動力 5/8/5 7’740’390CB
放熱能力 20
装甲 120
武装 名称 装備位置
TAG 頭部
アンチミサイル システム(AMS) 右腕
アンチミサイル システム(AMS) 左腕
弾薬(AMS)2t=24発分 右腕・左腕に1tずつ
5×中口径レーザー 右腕
5×中口径レーザー 左腕
ガーディアンECM機構 右胴

一般戦術
 遠距離火力は全くなく、近寄るまではただの的です。しかし、一旦近づいたら最後、キングクラブすら上回る火力であらゆるメックをスクラップに変えてしまうことが可能です。ただ、近接火力と正反対に装甲は紙のように薄く、移動の過ちは死に直結します。特に遠距離でダメージの大きい武器に注意してください。ER−PPCやガウスライフル、ヘビー大口径レーザーなどは脚以外のどこに当たっても中枢に入ってしまいます。
 なるべく有利な地形から有利な地形へジャンプで飛び回って機会を探し、好機を見つけては相打ち覚悟で一気に接近するという戦術をとるのがいいでしょう。

対軽量級の戦術
 全力ジャンプしてML7門までなら発熱しません。これだけ数があれば多少不利な修正があっても、どれかは当たるでしょう。軽量級には遠距離だけで勝負を決められるほどの火力を持ったメックは少ないはずです。相手の移動ミスを見逃さず接近するようにしましょう。

対中量級の戦術
 相手がどの距離でも戦える代わりに一撃が小さいというメックなら、なるべく接近するべきです。中口径レーザーの射程に捉えてしまえば勝ったようなものです。
 相手が特定の距離において大きな破壊力を発揮するようなタイプのメックなら、無理に広い所で戦おうとはせず、なるべく丘陵の多い地形に誘い込んで、主導権を取ったときにジャンプで一気に接近するという方法を取るべきでしょう(誘い込まれてくれればですけど)。
 相手がのってこないようなら、接近する前に腕や胴が落ちないことを祈って突撃するしかありません。コモドの武装は全て左右腕に集中しています。したがって腕が落ちても胴が落ちても戦力は激減します(もっともXLエンジンを積んでいるので、胴が落ちた時点で壊れてしまいますが)。接敵する前に相手の期待ダメージ(命中率*相手の最大ダメージ)が30点を越えるようなら、博打じみた突撃をするよりも逃げ出した方が得策でしょう。

対重量級以上の戦術
 重量級以上は射程が長く、ダメージが大きい武器を2門以上装備している機体が多いです。正面から向かっていっては、接近する前に沈んでいる可能性があります。ER−PPCが左右中央胴のいずれかに当たれば致命的命中判定があるというのは、XLエンジン搭載のメックには致命的です。
 やはりジャンプで有利な地形を飛び回りながら近づくか、丘陵地に誘い込んでの接近戦を狙うべきでしょう。その場合も相打ち覚悟の射ち合いになるので、できるなら戦わずにすましたい所です。




 虎の化身。
3060年代
BSN−3K ビシャモン BISHAMON

背景
 ベノム(35トン)の成功を受けてドラコ連合は、ニマカチ総合開発社に最新の技術を投じてベノムよりもやや大きな偵察機の開発を命じました。興味深い試みをいくつも採用しながら、やがてビシャモンと命名されることになるメックの開発が始まりました。
 まず第一かつ重要な決定として、設計者は四足メックの構造を選んだ。偵察機に求められる性能を重視し、ニマカチ社は通常のメックでは一般的ではない四足構造を選択しました。
 設計者はさらに、より重い装甲を張った偵察機の方が、戦場のより深くまで侵入できると考えました。またいくつもの新しい兵器が搭載されています。
 以上のような設計のため、このメックにはジャンプジェットを搭載する余裕は残っていませんでした。しかし、設計者は重装甲・重武装・高い最高速度・安定した四足、という要素が、このメックのジャンプ能力の欠如を補ってくれるものと考えました。
 このコンセプトは最終的にドラコ連合に受け容れられました。

 ビシャモンは一分の無駄もなく、この時代の最新の技術だけで作られた機体です。
 ニマカチ社はビシャモンにGM社製315XLエンジンを搭載し、フォーチュン社製7型エンドゥースティール(四足仕様)を用いています。残念ながら、四足という設計のため、自由に使える構造上の空きが少なく、フェロファイバー装甲の使用は見送られ、代わりに10.5トンの通常装甲(ニマカチ社製3型装甲)が用いられています。
 武装としては、ニマカチ社は20連型の中距離ミサイル発射筒を選択しました。弾薬数は通常の偵察任務に必要な量を推測して決定されました。MRM20を補助するために2門のトロネル社製7型中口径パルスレーザーが選ばれました。この武装の選択の有効性はベノムで証明されています。さらに設計者は自由世界同盟から輸入した汎波長性ER中口径レーザーを追加しました。

 ビシャモンの名前は日本の神で七福神の一柱「毘沙門天」に由来します。

仕様
機動力 7/11/0 CB
放熱能力 20
装甲 168
武装 名称 装備位置
ER中口径レーザー 左胴
ER中口径レーザー 右胴
中口径パルスレーザー 左胴
中口径パルスレーザー 右胴
MRM20 右胴
弾薬(MRM20)1t=12射 右胴

一般戦術
 ビシャモンは高い機動力と高い近接火力を保有した機体です。この機動力は同重量の機体の中ではトップクラスです。武装は中・近距離のものばかりが選択されています。したがって、高い機動力をいかして、いかに相手に接近するかを考える必要があります。
 この機体を運用するときにはなるべく平地を動き回るようにしましょう。ジャンプ能力も遠距離火力もないため、高地の上り下りをする利点はほとんどありません。高台に登った場合、これだけの機動力があっても、ジャンプジェットを持った機体に翻弄されることもありえます。
 四足であるため、相手に側面や背面に回りこまれると対応できなくなります。平地を走り回って、移動の終わった敵機体をうまく武装の射程に捉えるようにしましょう。

対中量級の戦術
 機動力を活かしてなるべく短時間で相手をMRMの射程に捉えるようにしましょう。1体1で戦っている場合、四足のため、主導権に負けると相手に背面に回りこまれて反撃できないこともあります。主導権に負けた場合は一目散に逃げ出してもいいでしょう。機動力は高いので移動修正だけでも相手の攻撃がかなり当たりにくくなるはずです。



 

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